2026-03-10

ご自宅を売却して新しい住まいへ買い替える際、売却と購入のタイミングを合わせるスケジュール調整は難しい課題です。
とくに、売却代金を新居の購入費用に充てたい「売り先行」の場合、売却後の仮住まいの手間や費用をどうするかという問題が生じやすい傾向があります。
そこで本記事では、この問題を解決し得る「引渡し猶予」とは何か、引渡し猶予利用のメリットとデメリットや流れについて解説いたします。
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引渡し猶予とは、不動産売買の決済日以降も、売主の事情によって一定期間にわたり物件の引渡しを待ってもらう特約のことを指します。
先に売却代金を受け取り、その資金で新居の購入を進める際、新居への引っ越し準備や入居のタイミングが決済日に間に合わない場合に、引渡しまでの猶予期間を設けてもらいます。
猶予期間中は所有権が買主へ移転した後も、売主は引き続きその家に住み続けることが可能で、通常は3日から10日程度の短期間で設定されることが多いです。
この猶予特約を結ぶことで、売主は仮住まいを避け、売却物件から新居へ直接引っ越すことができるため、住み替えを円滑に進められるでしょう。
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引渡し猶予特約を利用するメリットは、仮住まいが不要となることで、住み替えに伴う経済的負担を大幅に軽減できる点です。
また、売却から購入までの間に別のつなぎ融資などを組む必要もなくなるため、資金計画を立てやすくなるというメリットがあります。
一方、この特約は買主にとって、代金を全額支払ったにも関わらずすぐに物件を利用できないという不利な条件を伴います。
さらに、買主が不利な条件を承知で交渉に応じたとしても、その見返りとして売却価格の値引き交渉を求められやすいという側面もあるので、注意が必要です。
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引渡し猶予特約を付けて住み替えを進める場合、まず売却活動の開始時点で、この「引渡し猶予特約付き」の条件を買い手へ伝える必要があります。
次に、買主との間で「引渡し猶予特約付き売買契約書」を締結する際には、猶予期間中の物件の管理責任や、万が一の損害が発生した場合の賠償などを明確にしておくことが重要です。
その後、一般的な取引と同様に決済日に売買代金の全額を受領するとともに、物件の所有権移転登記を買主へおこないます。
所有権は決済日で買主へ移りますが、実際の物件の引渡しは契約で定めた猶予期間の最終日のため、売主はこの期間中に新居への引っ越しを完了させなくてはなりません。
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引渡し猶予は、売り先行の住み替えにおいて、決済日後の一定期間にわたり売主が物件の引渡しを遅らせることを可能にする特約です。
この特約には、仮住まいが不要となる大きなメリットがある一方で、買主にとって不利な条件となるため、売却の機会を逸したり値引きを求められたりするデメリットも存在します。
住み替えの流れとしては、売却活動時に猶予の条件を明示し、特約を盛り込んだ契約書を締結した後、決済を経て猶予期間中に引っ越しを終えて引渡すこととなります。
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